月別アーカイブ: 1月 2011

芸能人の離婚もこれからは裁判所で

先日、新年会にて先輩弁護士から「高橋さんはその髪型で潜在顧客を逃がしているかもしれない」、とのアドバイスをいただいた。髪型を変えるべきか悩んでいる。 更新が滞ってしまっている。事務員からは「先生、沢尻エリカの記事を書いて下さいよ」と言われているのであるが、残念ながら日経新聞には沢尻氏の記事が出ないので書けないのです。 事務員はさらに「早くエリカの演技をみたいですよね」と話している。それは私も同感だ。彼女は最近の若い女優では抜群の演技力だと思うし、こういう才能溢れる女優がマスコミバッシングで才能を潰されてしまっているのが残念でならない。「間宮兄弟」や「パッチギ!」のころの彼女も良かったが、先日のエステティックシンデレラ大会の時のさらに磨きのかけられた演技は素晴らしかった。え、アレは演技じゃない!? 沢尻氏は奄美の日食イベントでの騒動を終え、昨年3月「たかの友梨」のイメージキャラクターで復帰して以来マスコミを騒がせ続けている。スペインから帰国してからの沢尻氏は良く言えば大人っぽく悪く言えばしわっぽくなってしまった気がする。彼女は若いのに大変な苦労をしているのだろう。先日離婚騒動の渦中でマレーシアに出国する際、エステにと言い残して出国しまたもマスコミに批判されていたようであるが、本日帰国した沢尻氏はじっくりと疲れを癒してきたようでおっさんの私としては少し安心した。 さて、今回の時事問題は、一日前の記事になるが1月29日朝刊34面(社会)から。 離婚・遺産分割・・・遠方でも進めやすく 「家事調停にTV会議」 法制審答申へ 法制審議会では家事調停や審判についてテレヴィ会議システムの導入を盛り込んだ、家事事件手続法の要綱案を決定したとのこと。 遺産分割や、離婚に関する家事調停は当事者が離れた場所にいることが多く、管轄の家庭裁判所に一堂に会することが困難で紛争解決が長期化してしまうという問題がある。このような問題があることから、当事者が遠隔地に居住している場合にテレヴィ会議や電話会議方式を利用できるようにするという。記事によれば家事事件の審判・調停総数は2009年で年間約80万件、20年前の2倍になっているという。確かに、日本の家事事件の数は非常に多いと感じることがある。どこの裁判所にいっても家事事件の調停室付近の申立人側待合室と相手方待合室には当事者と代理人弁護士でごった返している。裁判所はもう少しあの混雑を緩和するため待合スペースを増やすことはできないものか。 沢尻氏とハイパーメディアクリエイターとの離婚は協議で進められているが、協議がまとまらなかったとしても彼らが日本の裁判所で離婚調停をすることはないだろう。まず、沢尻氏があの混雑した待合室で待機する姿は想像できない。それに、もしあの空間に沢尻氏がいるとなると他の関係者や弁護士達もそわそわして,自分の調停どころではなくなってしまうかもしれない。 日本の芸能人が調停離婚をしたという報道はほとんど聞いたことがないが、それはおそらく裁判所の待合室がごった返していることと関係しているのではないかと思う。もし、裁判所に当事者ごとの待合個室があれば、著名人でも裁判所を利用して離婚をする人が増えるかもしれない。そういう意味では、今回のテレヴィ会議システムの導入により、いわゆる著名人も裁判手続を利用した離婚をしやすくなっていくと思う。 とは言っても、調停委員が沢尻氏らの離婚条件をまとめていくのはちょっと難しいのではないだろうか。 沢尻氏らの夫婦は一時期は日本で弁護士を介して協議をしていたようだが、その後話し合いの場所をスペインに移した。あまりにマスコミ報道が激しかったのでスペインで協議をすることにしたのだろうか。一時期、沢尻氏がスペインに戻ったことに関して、マスコミは復縁と報道していたが、あまり根拠のない話だったようだ。沢尻氏と高城氏は、以前マスコミに下記のような誓約書にサインすることを要請したことがあった。 1.情報や声明は正確に伝える。わい曲や誤解を招くことを避ける 2.情報を公開する前にその信憑性を十分確認し、根拠のない噂話は公開しない 3.一方的か屈辱的な表現や侮蔑表現を使わず、名誉棄損するようなコメントはしない 4.私生活やプライバシーにかかわる情報は許可なく公開しない 5.不正確、有害な情報を公開したら訂正する 6.私生活などを撮影した映像、画像は許可なく公開しない 沢尻氏夫婦の離婚に関するニュースがこれだけ多いのは良い意味にも悪い意味にも沢尻氏がマスコミ、ひいては国民が彼女の話題を求めているからだと思う。それだけ沢尻エリカという女優は大物なのだろう。 さはさりながら、先日の沢尻氏らの復縁報道のように、マスコミが根拠のない又は薄弱なゴシップを記事として大々的に報道していたことについて、なんの謝罪や弁明もしていないことは問題だ。マスコミは現在も沢尻氏の行動について「茶番劇だ」などとバッシングを続けている。 根拠あることを報道するということは、上記のような誓約書にサインをしたか否かの問題ではなく、報道機関が持つべき最低限の倫理の問題だと思う。 私は沢尻氏をとても応援している。ここまで読んでいただいた読者の方の中にはすでにお気づきの方もいるかもしれないが、事務員がエリカの記事を書いて下さいと言っていることもあるのだけれども、実は私自身もエリカ様の記事を書きたかったのだ。この記事を書くにあたりエリカ様のことをウィキペディアで調べてみたところ、ウィキペディアにはこのような記載があった。 「元々は天然パーマで、『ニコラ』モデル時代の初期の写真はクルクルヘアーだった。当時掲載されたプロフィール紹介において、自分の好きな所と嫌いな所は何か?という質問に「嫌いなとこも好きなとこも天然パーマなところ」と答えている。」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%A2%E5%B0%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%AB 奇遇なことに、私と一緒だ。 東京弁護士会市民交流会昨年度メンバーの田中様から素敵なお花を頂きました。御礼申し上げます。 タツゾー

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GPSケイタイ義務付け?

昨夜、私は若干風邪気味だったが、大学の友人が出るイベントを見にいった。彼女がバック転をするらしいというのは昔から聞いていたが初めて見ることができたので風邪をおして行った甲斐があった。 自宅に戻ったのは夜の2時。目を覚ますと朝の12時。急いで支度をして、池尻大橋商店街の餅つき大会に何とか間に合いお汁粉にありつけた。お汁粉を食べながら蕎麦屋の屋台の前に並んでいると先日知り合った地元のおばあ様に遭遇した。おばあ様に 「お兄さんはまだアラフォーにはならないの?」と聞かれた。 そんなに老けて見えるのかという驚きとともに、おばあ様から「アラフォー」という言葉が出たのに驚いた。 さて本日の日経は31面(社会)から。 性犯罪前歴者にGPS 携帯義務付け 宮城県が条例検討 宮城県は性犯罪の前歴者やDVの加害者でストーカー規制法による接近禁止の保護命令を受けた加害者に対しGPSの携帯を義務付け、宮城県警が対象者の行動をチェックすることのできる条例制定の検討に入ったという。宮城県の村井知事は「全国一律で対策を取るのが望ましいが、国は重い腰をあげない。宮城県がのろしを上げ、先駆けになりたい」「韓国で性犯罪の再犯者にGPS携帯を義務づけたことで再犯が減っているとの事例を示して大きな抑止力になる」と主張しているという。 GPSとは全地球測位システム(global positioning system)のことで、携帯電話やカーナビゲーションシステムに使われている技術である。勘違いしないで頂きたいのだが、この条例案はGPS機能付きの携帯電話を持てという意味ではない(当たり前だ!)。GPS機能を持つマイクロチップを人体に埋め込むという方法もあるのかもしれないが現在検討されているのは他国(イギリスやスペイン)の例にならった腕輪装着方式のようだ。 さて、このような犯罪防止への取り組みが科学技術の進歩にともない検討されていくのは当然の流れだとは思うが、県の条例のレヴェルで制定されることには若干の違和感がある。 法律に先立つ条例の制定に関しては情報公開法制定に先立ち1982年に山形県金山町が情報公開条例を制定したことが知られるが、果たして今回話題になっている犯罪前歴者の監視条例が法律制定に向けたさきがけになるかは疑問である。 おそらく条例案が策定され、議会において審議がされることになれば、治安の強化や犯罪被害者の安全を重視する多数の人々の賛成を得て条例が可決されることが多いものと思われる。というのは、条例制定にかかわる議員たちの中に犯罪歴を持つ者の利益を代弁する者は圧倒的に少数であるからだ。 しかし、何ゆえ性犯罪に限って監視が必要なのか、GPS装置の携帯義務はプライバシー、移転の自由、個人の尊厳を侵害するものとはならないのか、県外移住する場合に携帯義務ないのであればおおよそ対象者は条例が適用される地域には居住しないのではないか(そして、「この県に住めば常に警察に行動を監視される」という不利益を受けることから居住移転の自由の間接的な侵害にもなる)等様々な問題点がある。 再犯の可能性で言えば、薬物犯罪や法律に常習犯として重罰が定められている窃盗や賭博罪のほうが監視の必要が高いといえるだろうし、再犯が起きた場合の重大性という面では、性犯罪に限定する合理的な理由があるというわけではない。そして、性犯罪に多い痴情のもつれを原因とした犯罪類型と無差別的に行った性犯罪を分けずに一律に性犯罪前歴者を監視することが妥当であるのかなど、慎重な検討が必要だろう。 GPSの携帯義務によって対象者は「私の行動は常に警察に監視されている」、「やったらすぐに捕まる」という心理的強制という効果があるが、そもそも、国家が犯罪を予防するために心理的強制をする方法は刑事罰を定め、それを国民に告知するというのが立憲国家のルールである。 刑事法は行った犯罪に関して反動としての罰をさだめ、犯罪を行ったものは裁判によりその罰を課される。刑事裁判は被告人の行った犯罪にかんして受けるべき刑罰を決める手続きであるはずだ。ある犯罪について、再犯のおそれが高いのであれば、刑罰を重くするのが筋であるし、我が国において性犯罪に限って再犯が多いという統計があるわけではない。 言ってしまえば、犯罪の刑罰を受け終えた者が、受刑後も一般人(他の犯罪の受刑者)と異なる不利益を課され続ける理由についての合理的説明はおよそ不可能だろう。 おそらく人が過ちを犯したのち更生していくプロセスには2つの側面がある。 1つは過去に行った罪を意識し、犯罪被害等の自らの行為から生じた結果を反省し忘れないようにするという記憶の作用と もう一つは、自分は過去に犯罪を行ったが今はその刑を終え、社会の一員としてまっとうに生活をしていくという忘却の作用だ。 たとえば、学生のころに暴れまわっていた人間が今では立派な大人になっているのは、過去の愚行をいつまでも反省したり、警察が怖いからではなく、そのような行動をしていた過去を忘れていくからだろう。一度犯罪を犯した者は、腕輪をはめて、前科のあることや警察に監視されていることを常に意識しなければいけないというのでは、主体的な更生は期待できない。 GPS監視問題に関しては今後多くの議論がされていくと思われるが、あるべき方向としては、 1.GPS携帯義務を刑罰に準ずる不利益処分として保護観察期間に限定したり、仮釈放期間に限ること 2.義務付けではなく再犯のおれがあると自己判断した者を対象とした希望制を基本とすること 3.全国一律の制度とすること 4.腕輪等では目立ってしまい、対象者の日常生活に支障が生じるので、他人からは見えない器具で、かつ人体を損傷をあたえない装置とすること ではないだろうか。 私はそもそもGPS義務付けには絶対に反対だが、 もし自分がつけるのであれば、せめて足輪にしてほしい。 タツゾー

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俺、俺、親孝行しました

開業のお祝でいただいたフラワーアレンジメントのカゴがたくさんあったので,それを回収(?)しに,今日は田舎から母が事務所に遊びにきた。母と近所にある知り合いのお店に行くと「お姉さまですか」と聞かれた。そんなわけはない。 さて本日の日経は夕刊14面(社会)より。 振り込め被害100億円 カード詐取あわせ オレオレ型件数44%増 2004年から2008年までの年間250億円から比べると減少傾向だが,昨年も振り込め詐欺の実質被害額は100億円を超えたとのこと。 オレオレ詐欺,なりすまし詐欺がニュース報道され始めてから既に何年もたっているがこの手の詐欺はますます巧妙化し後をたたない。 最近多いのが入れ換わり立ち替わり複数の人物から電話がかかってきたり,色々な人物が自宅に訪れたりして行われるいわゆる「劇団型」らしい。 また,「社長」や「番頭」などの役職で呼び合い,毎日会社に出勤するようにマンションの一室へやって来て詐欺活動を行っていた詐欺団もあるらしい。 いつか非常によくできたオレオレ詐欺注意のCMがあったが,詐欺撲滅のため本物の劇団がオレオレ詐欺団を演じる演劇や映画・DVDを制作すると良いと思う。 実は本日東京に遊びにきたうちの母も,昨年もう少しでオレオレ詐欺の被害に遭うところだった。 詐欺被害防止のため,お恥ずかしながらその事例をここで紹介する。 ある夜,私の実家の電話に私の兄を名乗る男から電話がかかってくる。 兄は携帯電話をトイレに落として壊してしまったので,携帯の電話番号が変わったと母に話す。母は久しぶりの息子からの電話に喜び,しばらくよもやま話をした。 電話の最後に兄は母に携帯のメモリーが飛んだので母に携帯番号を聞いた。そして新しい携帯からワンコールをするから登録をしてくれと母に話し,電話を切った。 数分後母の携帯には携帯の番号からの着信が来る。母は久しぶりの息子との長電話に気分を良くし,その番号を息子の新しい携帯の番号として登録し,床に就いた。 その翌朝母は私に電話をかけてきた。兄が携帯をこわして番号が変わったらしい,兄も風邪をひいていていま風邪が流行っているので気をつけろとのこと。 兄から私にはまだ連絡は来ていない。 数時間後母から再び電話が入る。兄が民事上のトラブルを起こし,裁判になりそうだという。既に相手にも兄の側にも弁護士がついていて,100万円の慰謝料と30数万円の弁護士費用の合計額を支払えば訴訟にはならないということで,兄と兄の代理人から電話がきているという。 母「兄の弁護士は○○という人で番号は090*******で相手の弁護士は★★★という事務所の●●●という弁護士らしいの。私はお金送ったりは嫌だからタツゾーがその弁護士のところに持って行きなさい。」 私「★★★っていうのはヒルズに入ってる事務所で普通そういう事件はやらないんじゃないかな」 母「まったく,弟が弁護士だっていうのに他の弁護士に頼んで,そのお金だってかかるのに。バカなんだから。ちょっとタツゾーから電話してみなさい。携帯が壊れたとか言ってたのもたぶんこういうことで脅迫とかあってたんじゃないの。新しい番号は090::::::::::::だから」 私は母から聞いた兄の新しい電話番号に電話をすると男が出た。 私「もしもし」 兄「どなたですか」 私「俺だよ。弟だよ」 兄「タツゾー?」 名前を知っている。兄は本物か。いや,しかし妙に偉そうだ。兄は私のことをタツゾー「さん」と呼ぶはずだ。 私「ほんとに××か?」 兄「そうだよ。何なんだよ。」 私「俺の誕生日は?」 電話が切れる。兄はニセモノで母との長電話の中で弟である私の名前を憶えたようだった。 私から本物の兄の携帯に電話をかけると兄は出なかったが電話が通じたため,携帯が壊れたという話はウソであることが判明した。 母に電話して,これはオレオレ詐欺だというと,母はニセモノの兄に10分以上も説教してしまったことを後悔している。さらに,母は最近あまり電話をしてこない本物の兄の文句を話し始めた。 「お袋,とりあえず俺仕事あるから電話切ります」 高橋家は危機一髪でこの詐欺の被害は免れたが,私は前日の携帯番号の変更の話を聞いて本当に巧妙だと思った。おそらく彼らは電話の一部始終を録音していることから,電話の内容を分析し話し相手の家庭状況などを記録に取りあたかも家族の一員であるような話ができたのだろう。まさに劇団型だ。母はここでは書けないようなよもやま話を偽モノの兄としたらしい。 それにしても,電話でうちの母から説教をうけた偽兄は何を感じたのか聞いてみたいものだ。 6年くらい前には祖母がオレオレの被害に遭いそうになった。当時,それを期にオレオレ詐欺に警戒した母が兄の電話に「あんたは××じゃない。そんな声じゃない」と勘違いするなどのこともあった。 オレオレ詐欺はますます巧妙化している。皆さんもオレオレ詐欺には気をつけていただきたい。 また現在,詐欺の被害金を取り戻すと謳っているサイトなどがあるが,一体どのような方法で取り戻すのか知りたいところだ。それがさらなる詐欺になったり,または弁護士法違反の活動をして犯罪被害者を食い物にしているのではないか,少し気になるところだ。 とにかく,詐欺に遭ってからでは遅いので,お金を振り込む,手渡す前に自分から警察や家族・友人に電話をして相談するべきだろう。 最近では日屋いのアルバイトとして騙されオレオレ詐欺の現金受領役をしてしまう貧困ビジネスの被害者もいるようだ。詐欺の一部と知ってこれを行った場合,共同正犯または,ほう助犯として共犯になる可能性がある。オレオレ詐欺に利用されるような銀行口座を譲渡した場合には,「金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律」で罰せられる。自分で使う目的なく売却するために口座開設をした場合には,それ自体が銀行に対する詐欺となることもある。オレオレ詐欺の首謀者はみずからは捕まらないように,これまで犯罪に手をそめたことのない警戒心の薄い人間を利用し,詐欺の体制を整える。注意しなければならないのは,詐欺の一翼を担っていることを認識しながらこのような行為をしてしまった場合には,たとえその協力行為の報酬が僅少額であったとしても黒幕と同様の刑事罰が待っているということだ(黒幕は捕まらないことも多い)。また,詐欺の被害者に対しては首謀者と連帯して民事上の損害賠償責任を負うこととなる。 … 続きを読む

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