月別アーカイブ: 2月 2012

笑う占い師との生活

お笑いコンビ、オセロの中島知子氏が個人事務所の家賃を滞納し、管理会社が未払い賃料と建物の明渡しを求めて提訴し、14日の口頭弁論期日には出廷せず、2月末には欠席判決が言い渡される見込みとのこと。また、中島氏は、同居する占い師の親族を住まわせている個人事務所だけでなく、その向かいの自宅マンションの方も家賃を滞納しており、こちらのオーナーである本木雅弘氏とその妻内田也哉子(父は内田裕也氏)も建物明渡しの裁判を提訴している。 この管理会社が起こした訴訟に関しては、判決の確定を待たず、強制執行をすることのできる仮執行宣言も付されることになると思われるので、粛々と建物明渡の強制執行をされることになる。一方、自宅の方は、まだ第一回口頭弁論期日となっておらず、こちらについても被告が欠席となれば、同様に明渡し請求が認められることになる。現在、様々な報道がされているが、同居する霊能者の親族が住む個人事務所の方は4月位に明渡しの強制執行、モッくんがオーナーの自宅の方は5月くらいになるのではないかと見られている。 中島氏が自宅としているマンションの方の裁判については、反論の答弁書が出ないとも限らず、仮に代理人でも立てて、色々争い出したら、ますます明渡しまでの道のりは遠くなる。管理会社が提訴した事務所の方も判決の言渡し日の前に弁論再開の申し立てでも出てしまえば、明け渡しの強制執行は先になりオーナーの損害は大きくなるのでまだまだ安心は出来ない。 建物明渡訴訟というのは勝訴判決が言い渡されたとしても強制執行をし完全に占有者を退去させるには様々な苦労が伴う。もちろん判決の言い渡しによって被告が任意に建物を明け渡してくれるのであれば、話は楽だが、賃料不払いの明渡訴訟の被告は転居先がないことが多く(そもそも得体のしれない霊能者やその親族、また、このようなトラブルを起こした芸人が新たにどこかの物件を借りられるかと言えば、そう簡単には借りられないだろう)結局は、強制執行の申立てをせざるを得ないことが多い。 強制執行の申立てをすると、催告期日というのが定められ、まずこの催告期日に、執行官から被告(債務者)に対し、1月弱先の断行期日までに任意の明け渡しを催告をし、それから1月弱後に明渡しの断行がされる。 この明け渡しの断行というは、家の中の家財の一切を強制的に建物外に出すという手続きで、執行補助業者を利用して、トラックを何台も手配することになり、この費用は大家が出すことになるのだが、多大な費用がかかる。今回のような大型物件でいえば数百万になると思われる。そういう意味で、オーナーは明け渡しを認める勝訴判決が出たからと言って、まだまだ気が重い。 なお、今回の明渡訴訟に関しては占有移転禁止の仮処分などはしていないようだが、仮に中島氏が第三者に又貸しをしたりして、正当な占有権限がある者でもいれば、中島氏に対する判決では、建物明け渡しの強制執行が不能となってしまう。ただし、先述の執行官の明渡しの催告があった場合には、法律上その催告後に被告(債務者)は占有を移転してはならないいわゆる当事者恒定の効力が認められるので、その後に占有を開始した者に対しても明渡しの強制執行の断行ができる。 建物明渡しの強制執行の際には、執行官とともに執行補助者や解錠技術者が伴い、被告(債務者)が任意に建物の鍵を開けない場合でも強制的に鍵を開けて催告や明渡しを断行することになる。今回の様な賃料不払いによる賃貸借の解除に関しては、基本的には争いようがないので、中島氏や占い師も早めに諦め、建物を明渡したほうが良いのではないかと思うが、先に述べたような事情で引越し先が見つからないと思われるので、結局最後まで籠城することになるのではないかという気がする。 しかも、最近のワイドショー報道によれば、向かいのマンションに住む霊能師の親族が、度々中島氏らの住むマンションの方に、肉料理の鍋らしきものを運ぶ姿が目撃されているという。これはひょっとしたら占有者を大きくして建物内から出られなくするという新手の執行妨害の可能性もあり、オーナーのモッ君達も相当悩んでいるものと思われる。 ところで、先日、この騒動のことで取材を受けたモッ君の義母の樹木希林氏は、取材陣から「今回このようなトラブルに巻き込まれてどのような気持ちか」と聞かれ、「別に私は巻き込まれていない。なんというか、ご縁があったというか、、」と飄々と回答していたが、確かに賃貸人でもない樹木氏にインタビューに行く報道関係者はどうかしているのではないかと思う。 それにもかかわらず樹木氏は取材に丁寧に応対し、中島氏に対し、「私たち芸人はこのような経験も芸の肥やしとして成長して欲しい」という趣旨の発言をしたこと(そして自らを芸人と表現したこと)に、私はなぜか痛く感動してしまった。 さて、このトラブル、しばらくマスコミを賑わすのが間違いないが、中島氏側が未だ沈黙を保っているのが興味深い。いったい、同居者の自称占い師はこの先をどのように予想しているのだろうか。 私の予想では、そろそろオーナーの義父が中島氏のマンションの鍵を壊しに行くのでは、と予想しているのだが、どうだろうか。 タツゾー

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チカゴロすこし地球の判事に飽きたところよ♪

先日は大学の同級生の結婚式で懐かしい友人と再会して、ブログ読んでるよ、と言われ少し嬉しかったです。 さて本日の時事問題は、東京新聞夕刊8面(社会)より 著名人のパブリシティー権 無断使用、正当な場合も  最高裁判所は、持ち歌UFOなどの振り付けをダイエット法として紹介した週刊誌「女性自身」においてピンクレディーの写真14枚を許可なく掲載したとして、ピンクレディー(原告は個人か)が出版社にパブリシティー権を侵害されたとして出版社に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、「著名人については肖像の使用を正当な表現行為として受任すべき場合もある」との初判断を示し、請求棄却としたピンクレディーの敗訴判決が確定した。 この事件で侵害されたとされるパブリシティー権というのは、俳優やスポーツ選手などの著名人がその名称や肖像に伴う経済的利益を独占的に支配できる(他者による名称、肖像利用による経済活動を差し止めたり、侵害された場合に損害賠償請求ができる)権利のことで、「人」のもつ顧客吸引力を保護する権利である。このパブリシティ権というのは法律の明文の根拠があるわけではないが、日本では映画の場面をCMに無断で使われたとして、映画「小さな恋のメロディ」の主役として有名な俳優マーク・レスターが広告主に損害賠償を求めた請求が認容されたマーク・レスター事件で判例上認められるようになった。 最近では、元サッカー選手の中田英寿の生立ちなどを書いた書籍の出版社に対し、販売差し止めと損害賠償請求をしたいわゆる中田英寿事件が有名だが、この事件においては、プライバシー侵害に基づく損害賠償は認められたものの、パブリシティー権侵害による販売差し止め、損害賠償は認められていない。同裁判例において、パブリシティー権侵害の争点に関して、以下のように判示している。 固有の名声、社会的評価、知名度等を獲得した著名人の氏名、肖像等を商品に付した場合には、当該商品の販売促進に有益な効果がもたらすことがあることは、一般によく知られているところである。そして、著名人の氏名、肖像等が持つ顧客吸引力について、これを当該著名人の獲得した名声、社会的評価、知名度等から生ずる独立した経済的利益ないし価値として把握し、当該著名人は、かかる顧客吸引力の持つ経済的価値を排他的に支配する財産的権利(いわゆる「パブリシティ権」)を有するものと解して、右財産権に基づき、当該著名人の氏名、肖像等を使用する第三者に対して、使用の差止め及び損害賠償を請求できるという見解が存在する。 しかしながら、著名人は、自らが大衆の強い関心の対象となる結果として、必然的にその人格、日常生活、日々の行動等を含めた全人格的事項がマスメディアや大衆等による紹介、批判、論評等の対象となることを免れないし、また、現代社会においては、著名人が著名性を獲得するに当たり、マスメディア等による紹介等が大きくあずかって力となっていることを否定することができない。そして、マスメディア等による著名人の紹介等は、本来言論、出版、報道の自由として保障されるものであることを考慮すれば、仮に、著名人の顧客吸引力の持つ経済的価値を、いわゆるパブリシティ権として法的保護の対象とする見解を採用し得るとしても、著名人がパブリシティ権の名の下に自己に対するマスメディア等の批判を拒絶することが許されない場合があるというべきである。  したがって、仮に、法的保護の対象としてもパブリシティ権の存在を認め得るとしても、他人の氏名、肖像等の使用がパブリシティ権の侵害として不法行為を構成するか否かは、具体的な事案において、他人の氏名、肖像等を使用する目的、方法及び態様を全体的かつ客観的に考察して、右使用が他人の氏名、肖像等の持つ顧客吸引力に着目し、専らその利用を目的とするものであるかどうかにより判断すべきものというべきである。(以上判旨)。 パブリシティー権侵害の成否はその使用目的や態様が、そのパブリシティー権を有する人の顧客吸引力という経済的利益を、表現者が横取りするような使われ方か否かということで決まるものだ。例えば、ピンクレディーの振り付け写真が振り付け本の表紙として無断で使われたり、袋とじカレンダーとして無断で使われていれば、損害賠償や販売差し止めも可能なのかもしれない。 ところでスポーツ等のゲームソフトで実在する選手の名前やそれを少しだけ改変したものが使われても大丈夫なのは、それが当人またはその所属団体から許可を得ているため、もしくはその名称使用の態様が、当該人の顧客吸引力を横取りするものとは言えないからに他ならない。なお、なお、このパブリシティー権というのは人格権を根拠とするものと考えられていて、裁判例上、人のみに認められているもので、物(動物)に関するパブリシティ権は認められていないとされている(競走馬の名前を勝手に使用されたとして馬主が損害賠償請求をしたいわゆるダビスタ事件)。 今回の裁判でUFOの振り付けの写真を無断掲載されて、1審、2審、3審と損害賠償を認めてもらえなかったピンクレディーの二人は、地球の裁判官にはもうこりごりと思っているに違いない。今回の最高裁判決で、ダイエット本などで若き時代のピンクレディーの振り付け写真が掲載された場合でも、ピンクレディーは正当な表現行為として受任すべき(損害賠償も差し止めも認められない)という判断がでてしまったので、再びこのような書籍に無断掲載がされても打つ手がなくなった。 司法の場でピンクレディーのパブリシティーが保護されないとなると、あとはもうペッパー警部になんとかしてもらうしかないでしょう。 タツゾー 追記  ピンクレディーは復活しているそうで、陰ながら応援しています。ところで「ペッパー警部」と「サウスポー」の作曲家であり現在JASRAC会長の都倉俊一さんはこころ音プロジェクトという復興プロジェクトをおこなっているそうで、この2曲をカラオケで歌うと著作物使用料が震災復興に充てられるのだそうです。

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