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野村・チーフエコノミストはいま何を考えているか

昨日、近所の美容室で被災者支援のためのワンコインチャリティー前髪カットをした。これは、カット代500円を被災者支援に充てるというキャンペーン。もともと髪が短かったので、若干バランスがおかしくなった。 本日の日経は11面(オピニオン)「インタビュー領空侵犯」より 過剰な自粛は復興の妨げ 消費通じて被災者支援 野村証券チーフエコノミストの木内登英氏が2001年の米国同時多発テロの時、アメリカ景気後退は避けられないとの予測をまとめたところ、テロののち企業は値下げをし、アメリカ国民は積極的に消費することにより個人消費はすぐに持ち直し予測がはずれたエピソードを紹介している。当時のアメリカはいたるところに星条旗が掲げられ消費自粛などとんでもないという雰囲気だったという。 同氏は「被災者の方を思うと派手な催しは控えよう、という雰囲気が広まるのは分ります。でも、みんながそろって消費を控えたら、かえって景気後退を長引かせ被災地の復興を遅らせかねない」と話す。 最近お店には「売り上げの一部を被災地支援に充てます」という商品が増えている。個人的な意見としては、一部というのがいくら少ない割合であっても構わないと思うが(または全く支援に回っていないとしても構わない)、一部というのはピンからキリまであるので、1パーセントとか5パーセントとか、寄付割合を明示すると消費者が安心するのではないかと思う。 木内氏はこのような試みについて「消費を通じて被災地支援の気持ちを実現できる」「個人も会社もいつもの仕事をきちんとこなす。日常を取り戻す努力が社会を動かし、復興につながるのだと思います」と締めくくっている。そういえば、二日前の日経では野村証券が2012年度の新規採用人数を従前どおりの600人とするとの記事がでていた。 今回の震災は数か月や数年で混乱が収束するものでないことは明らかだ。電力問題を除いて考えれば、震災の直接の影響を受けてない地域の人たちは、今すぐにでも積極的消費行動に出るべきだ。 あまり偉そうに言うのも気が引けるが、実は私は、地震があってからというものなぜか消費購買意欲が高まり、飲食、文化、美容、雑貨などジャンルを問わない積極的な消費行動にでている(なお食糧品を買いだめしたというのではない)。 本日のインタビュー領空侵犯を読んで、私の考えは野村証券チーフエコノミストと通ずるところであることがわかった。 デーブ・スペクター氏がこんなことをつぶやいていたので紹介する。 「なんでもかんでも自粛するのは自粛したい。」 タツゾー

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お仕事です!Dignity, always dignity.

私が先日参加した、せたがやソーシャルビジネスコンテストは残念ながら部門2位だったため、本選に進むことができなかった。これで私も副業で食べて行こうという夢は諦めて本業に腰を入れるしかない。 本日の日経は5面(オピニオン)インタビュー 領空侵犯より 企業は副業認めよ 視野の広がり本業にも寄与 アパレルセレクトショップの草分けビームスの社長、設楽洋氏が、企業は規則を改めて社員の副業を認め、副業による利点を取り込む会社が増えていくべきと副業容認論を提案している。ちなみに同氏の会社は、今のところ、何人かの社員に本の装丁など「個人でできる副業」を「黙認」している段階で、将来的にはオープンに認めるようにしたいと語っている。「黙認」ってなんだろう。やめろとは言わないが、ほかの社員はあまり真似はしないように、ということだろうか。 先日のビジネスコンテストで、私は様々な起業家たちと出会った。その中には、大きな会社に所属しながら勤務先会社の名刺と副業ビジネス用の個人名刺を持ち歩いているIT会社員や、主婦兼ビジネスパーソンとして奮闘する赤ん坊をおんぶしたママ、普段はOLだがビジネスアイディアを考えいつか実現すべく企画を温めている女性など、実に様々な副業従事者がいた。 景気の悪化にともない(または人生における生きがいや仕事のやりがいを求めてか)、会社に内緒で副業を始める人が増えているという。確かに、昨年は、勤め人の兄や会社員の友人に、景気はどうかと聞くと、残業が減って(または残業として申請できないため)給料がへったと話すことが多かった。会社員、とりわけ若い世代の給与所得者は、残業手当が給料のうちかなりの割合を占めることが多く、ある水準で残業手当が支払われることを前提としてライフプランを立てている。このような多くの若年層は、残業代の減少で従来の収入を前提としたライフプランを維持するの困難になる。たとえば、家の引っ越し、習い事をやめる、ランチから弁当へ、スタバからベローチェへ(私も同様の苦境に立たされている気が、、、)。 会社員の副業には当然様々な法律問題が生じる。日本では多くの会社が就業規則により社員の兼業を禁止している。兼業禁止規定に反した場合には、解雇や譴責(けんせき)、戒告という懲戒処分が行われることが多い。会社が兼業禁止規定を定める目的は、社員に職務へ専念させること、過労働による労働災害の防止、社員の健康管理など様々あるようであるが、その目的自体はどれも合理的である。 しかし、労働者は就業時間外は会社に対して労務提供義務を負っていないのであるから、その時間をどう利用しようとそれは個々人の自由であり、兼業により会社の職場秩序に悪影響を与えたり、会社での労務に顕著な支障が生じるような場合でない限り、原則的には認められるべきだろう。裁判例では勤務先の業種と副業の業務内容や、副業にあてている時間、本業に与える影響などを総合考慮して、個別の副業が兼業禁止規定に違反するか否かを判断し、懲戒処分の有効性が判断される。 また、社員の副業により、会社の営業秘密が競合他社にわたってしまうなどの危険があるため、その防止策として兼業禁止規定には合理性があり副業をした社員への懲戒は認められてしかるべきといわれることがある。しかしながら、守秘義務違反事例は、副業を一律に禁止しなくとも、守秘義務違反自体を懲戒事由として処分すれば対応が可能であるはずだ。 営業秘密の他社への漏えい問題に関しては、取締役であれば、会社法上の競業避止義務や特別背任罪の規定、一般の社員に関しては不正競争防止法による規制があるのであるから、就業規則による一律の兼業禁止規定が絶対に必要なわけではない。 不正競争防止法2条4号は、 窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為(以下「不正取得行為」という。)又は不正取得行為により取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為 を「不正競争」として、違反者に対する差止め請求、損害賠償、刑事罰なども定めている。 厚生労働省も、平成16年において、副業について「多様な働き方の選択肢を整備する観点からは、複数の仕事を同時並行的に行ういわゆる複数就業についても、合理性を有する働き方のひとつとして認知していくことが考えられる」との報告をしている(出典:有斐閣2006年 菅野和夫ほか編 「実践 変化する雇用社会と法」)。厚労省が平成16年の時点で副業を肯定的にとらえているということは注目に値する。 ちなみに弁護士は、所属する事務所によるが兼業は禁止されていないことが多い。私は自営業者なので当然副業も自由なのだが、弁護士職務基本規程にはこのような定めがある。 第十五条(品位を損なう事業への参加) 弁護士は、公序良俗に反する事業その他品位を損なう事業を営み、若しくはこれに加わり、又はこれらの事業に自己の名義を利用させてはならない。 第十六条(営利業務従事における品位保持) 弁護士は、自ら営利を目的とする業務を営むとき、又は営利を目的とする業務を営む者の取締役、執行役その他業務を執行する役員若しくは使用人となったときは、営利を求めることにとらわれて、品位を損なう行為をしてはならない。 私がやっている副業は世田谷区に中国人その他外国人観光客を集める「世田谷くーる」という事業で、品位を損なうような事業ではないので大丈夫そうだ。ただ、ソーシャルビジネスコンテストにかこつけて、いろんな人に話しかけるのはやめておこう。 Dignity….Always dignity.ですね。 コンテスト入賞を逃し、頓挫してしまいそうなので協賛者絶賛募集中なう。 さて、今日は弁護士会の研修で久しぶりにあった友人から、「ブログたまに読んでいる」とのメッセージをいただきました。加えて、「あんなに頻繁に更新して、お前全然仕事していないだろう」と言われたのですが、これはれっきとした、お仕事です! タツゾー

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実り多き世田谷散歩

実は私は副業をしている。副業のプロジェクトのため、今日は午後3時くらいから街にくり出して、三軒茶屋のお店を練り歩いていた。私の留守中事務所で鳴った電話といえば「12月分のアスクルの支払いが未納です」というものくらいだったようで安心した。いや、安心している場合ではない。 さて、本日の日経は、時事問題ではないが5面(オピニオン)「インタビュー 領空侵犯」から 社員は会社を搾取するな “もらう”以上の貢献を ポルシェのチーフデザイナーを経て、マセラティのデザインも担当していた工業デザイナーの奥山清行氏が「日本人は会社に頼りすぎている」と警告している。 同氏によれば、会社が終身雇用、年金すべてを用意してくれる時代は終わり、現在は終身雇用も年金も健康保険もグラグラ揺らぎ始めており、社員は会社に頼るべきではないし、会社に頼る社員ばかりの会社は淘汰されていくという。社員が会社からもらう以上のものを会社に与える覚悟を持つようになれば、各社員に「会社を支えている」という自覚が芽生えると提言する。会社組織というのは二百年程度の歴史しかなく、人間が発明した道具にすぎず、かつて人は家で仕事をしていたのであり、仕事ありようも時代に応じて姿を変えるべきだ。そうでないと限界が来る。と、会社に頼りすぎるきらいのある日本社会に警鐘を鳴らしている。 最近の大学生の就職難は深刻なものだが、そこには採用側の望む人材と、学生の会社への期待にギャップがあるといわれることがある。すなわち、一方で、会社に利益を生み出す人材が欲しいという採用側の希望と、会社には安定を求めるという応募者の就職に臨む意識の温度差である。 企業が採用したがるような意識の高い人材は就職活動などせずに起業しているのだろうか。 インタビューでは、こういった話は「弱者切り捨て」との批判を受けるのでは?との指摘がされているのに対し、同氏は「努力次第で道は開ける」という。 職業柄、労働者の権利をないがしろにするようなスタンスは良くないと思うのだが、この手の起業精神の高い人の話は聞いていて気持ちが良い。ある意味ではアーティスト特有の考え方ではある。私自身は巷にあふれているビジネス書や起業ハウツー本の類の書籍は読まないが、こういうアントレプレヌール精神あふれる人間にはとてもあこがれている。 そういうわけで私も最近「世田谷ソーシャルビジネスコンテスト」なるものにエントリーし、プロジェクトを開始したわけなのだが、今日ふと入った池尻のおしゃれな雑貨屋のお姉さんからは「最近の弁護士さんはそんなこともしているんですか。大変ですね」と励まし(憐み)の言葉をいただく。 2時間ほどの世田谷ぶらり旅はとても実り多きものだった。やはり、一番の収穫は「三茶 豆の越後屋」の「ココア豆」(そういう「実り」ですか!)。事務所に戻って事務員と二人でココア豆の旨さに感動しながらあっという間に食べ切ってしまった。 そういえば、もうすぐバレンタインかぁ。うちの事務員は男だしな。 タツゾー

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