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これからの人生の話をしよう。

昨日からものもらいに悩んでいる。この数カ月,人からお祝いをもらいすぎたためだろうか。あまりに瞼が痛いのでいつもより早く家に帰り,千葉県で弁護士をしている私の大好きなダイスケ先生から送っていただいたNHKのラジオ番組「これからの人生。」の音源を聴いている。http://www.nhk.or.jp/konishi/ 本日の日経は夕刊9面(生活・ひと)より 成年後見制度普及に壁 親族が反対 財産着服も 成年後見制度というのは2000年に始まった制度で,かつては「禁治産制度」と呼ばれていた。ノーマライゼーションと自己決定権の尊重を理念として名称も成年後見制度と改めらた(準禁治産者は被保佐人と変わった)。裁判所の審判によらない,任意後見契約という制度も同じ年に施行されている。 今日の夕刊の特集では,公職選挙法11条1項1号が成年被後見人は選挙権を有しないとする定めが違憲であるとして,選挙権確認の訴訟が提起されていることが紹介されている。原告代理人の関哉直人弁護士は「成年後見制度は主に本人の財産管理能力を補完する制度であって,選挙の能力を問う制度ではない」と主張していることが紹介されているが誠にその通りだと思う。そのことは,被後見人のルーツである「禁治産者」(財産を治めることを禁じられている)という言葉を見ても明らかだ。今,一票の格差に関する違憲の訴訟が騒がれているが,私はこちらの選挙訴訟の方が気になっている。 成年後見の開始により,後見人に被後見人の代理権や取消権を付与することにより財産管理能力のない本人の財産保護が可能となるが,後見人に選任されるものによっては本人の自己決定権がないがしろにされてしまう危険もある。また,現時点では法定の成年後見が開始された場合には選挙権を失ってしまうので,本人が選挙における投票を楽しみにしているのであれば,任意後見契約の利用も検討し慎重に決めたほうがよい。これからの人生。の問題ですから。 同特集では,成年後見制度の利用で後見人による財産着服事例,2009年にされた後見人の解任申立が400件を超えたこと,今年四月から導入の検討されている後見制度支援信託なども紹介されている。 「後見制度支援信託」とは,弁護士や司法書士などの専門家が成年後見人となったうえで,被後見人の財産のうち日常的な支払に必要となる財産以外の財産を信託銀行に信託し,後見人の財産管理の負担や家庭裁判所の監督の軽減を図る制度らしい。1月ほど前に日経朝刊の社会面でも紹介されていた。 この制度によれば本人に多額の支出の必要が生じた場合には後見人が裁判所に説明をして,裁判所から「指示書」をもらって,信託銀行から信託財産である預金から払い戻しをすることになるという。この制度により後見人による被後見人財産の着服防止につながると思われるが,裁判所の指示書が必要となる取引を幾らくらいとするのが相当なのか,被後見人の有する財産額によって基準額を変えるのか,など色々と気になるところだ(色々議論されているのかもしれないけれども,不勉強のため私は知らない)。 この制度について成年後見の第一人者である赤沼康弘弁護士は「信託で財産の大半を固定してしまうことによって,本人に必要な福祉や医療が適切に行われなくなる可能性がある」と指摘する,と紹介されている。 新聞の特集などで,よく「○○の問題に詳しい△△弁護士は「,,,,,,」と指摘する」と紹介されることがあるが,一度で良いから私もそのようなコメントをしてみたいものだ。 お前には無理だ,と言われるかもしれないが,必ずしもそうとは限らない。今日の夕刊7面(らいふ)には,登記に関する特集があり,そこにも弁護士が不動産の二重譲渡について一言コメントをしている。そのコメントを引用する。 「法律は契約の順番ではなく『二重売買の場合,先に登記をした人を勝たせる』(弁護士の上柳敏郎さん)からだ。」 この登記の特集を読み込んでみたが,やはり上柳弁護士のコメントはこれだけだ。これくらいだったら,私もコメントできたんだけどな。(そういえば,私は学生時代に一度上柳弁護士が司会をしていた会社法の講演に参加したことがある。)   それにしても,ものもらいが痛い。お返ししていない人が多すぎてバチがあたったのだろうか。 タツゾー

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