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未公開に御用心

先日、髪をバッサリ切ったところ、昨日会った依頼人から「先生、髪を切って精悍になりましたね」と言われました。 今朝は、弁護士ドットコムの学生のインタビューが事務所に来た。インタビュアーの彼から「ブログ読みました。『日経新聞を読む』とても勉強になります」、との言葉をいただいた。日経新聞と言いながら、社会面の話ばかりなのでたまには経済面の話も書かなくてはいけないですね、と話した。 ので 本日の日経は、5面(経済)より 法案、来月にも閣議決定 金融で成長後押し 未公開株売買 無登録業者は無効 金融庁が今国会に提出する金融成長戦略一括法案(仮称)の全容が明らかになったとのこと。同法案の目玉は、従来、大企業のみしか利用ができなかったコミットメントライン契約を中堅企業にも広げることと、金融商品の販売等をするのに必要な金融庁への登録をしていない「無登録業者」による非上場株式(いわゆる未公開株)や社債の販売をした場合に原則無効とする民事ルールの新設だろう。 コミットメントラインといえば、かつて楽天がTBS株を取得する際に設定して資金調達したことで一躍有名になった契約だ。融資枠契約というもので、、、、と、私のような場末のマチ弁が知ったかぶっても仕方ないので、説明はやめておこう。「特定融資枠契約に関する法律」により利用できるのは、会社法上の大会社(資本金5億以上または負債200億以上の会社)や資本金の額が三億円を超える株式会社などいわゆる大企業のみだったが、この裾野を広げるとのこと。   一方の無登録業者による未公開株売買に関する原則無効ルールの新設にはとても関心がある。これまで、投資勧誘による詐欺事例については、民法上の詐欺や不法行為による損害賠償の規定により被害回復をするしかなかった。金融商品取引法は、投資者保護のため、金融商品の販売などを行う業者については、登録、届出を義務付け、業者の財務的健全性確保、監督に関する規定を定めている。また、同法は、金融庁による監督の及ばない無登録業者には金融商品の販売を禁止している。ちなみに、金融商品取引法29条は  金融商品取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない。 と定め、同法198条は  次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 一  第二十九条の規定に違反して内閣総理大臣の登録を受けないで金融商品取引業を行つた者 二 、、、、 と規定し、無登録業者による金融商品の販売などについて刑事罰を定め規制している。ただし、このような業法違反の取引があったからといって、金融商品を販売した当該契約が民事上無効となるわけではないため、被害者救済に十分ではないといわれていた。金商法に違反している取引は不法行為による損害賠償請求する訴訟における業者の勧誘が詐欺であるという違法性を基礎づける要素にはなるが、だからと言って、無登録業者による契約が即公序良俗違反として無効となったり、民法96条に定める「詐欺」に該当して契約を取り消すことができるわけではない。 この法案のとおり、無登録業者による未公開株販売は原則無効という効果が法定されることは極めて画期的だ。この規定により、投資詐欺の代金返還を求める紛争解決までの時間が短縮されると思われる(ただしこれは被害者にお金が返ってくること必ずしも意味するものではない)。投資詐欺に関する紛争は、無登録業者の資力や、財産保全などの問題に重要性がシフトしていくことになる。 未公開株、未公開物件、未公開写真など、「未公開」という響きは何かひかれるものがあるが、大体ろくな話がないので気をつけてほしい。 今日、地元である群馬県の「上毛新聞」に私のインタビュー記事が掲載されました。朝いちばんで送られてきた新聞を読んだ母からのメールを読んで愕然とした。 「まるでパパの弟のように額が後退してます!」 撮影の角度が悪かったかな。でも既公開だし、色んな意味でもう手遅れです。 タツゾー

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