なぜ保険会社は地震保険を勧めないのだろう

今日やっと確定申告を済ませた。病院好きの私は、昨年内科、皮膚科、歯科にかなり通ったけれども、さすがに医療費控除となる額には達しなかった。申告書の控除項目を眺め、社会保険料、地震保険料などいろいろ控除しているが、そういえば生命保険に加入していないことに気が付いた。

本日の日経は、7面(経済)より

融資先社員への保険窓販 規制緩和めぐり対立

金融庁は、銀行窓口での保険商品の販売規制に関し、融資先従業員に保険を販売することができるように規制を緩和するか否かの検討作業を開始するという。銀行側は「圧力ない」と解禁を訴え、保険会社側は「現段階で必要ない」と緩和に反対をしているとのこと。

銀行が預金業務以外の証券業などを行ったことにより1929年に株価の大暴落を招き(世界恐慌)、その反省から米国では1932年に銀行業務と証券業務を兼営してはならないことを定める法律(グラス・スティーガル法)が制定された。銀行が証券業をしてはならないといういわゆる銀証分離規制の目的は、利益相反の防止、企業支配の防止(優越的地位の濫用防止)、預金者保護などが挙げられる。もともと銀証分離というのは、グラス・スティーガル法に起源があるのだが、日本でも旧証券取引法65条に同様の定めがあった。金融商品取引法33条でもこのように定められている(ただし、様々な例外が定められている)。

(金融機関の有価証券関連業の禁止等)
第三十三条  銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関(以下この条、次条及び第二百一条において「金融機関」という。)は、有価証券関連業又は投資運用業を行つてはならない。ただし、有価証券関連業については、金融機関が他の法律の定めるところにより投資の目的をもつて、又は信託契約に基づいて信託をする者の計算において有価証券の売買若しくは有価証券関連デリバティブ取引を行う場合は、この限りでない。
(なお保険契約も金融商品取引法2条2校で有価証券とみなされるので同法の適用がある。)

世界的な金融コングロマリット化の流れを受け、日本もグローバル競争に淘汰されることのないよう1990年代終わりころから金融持ち株会社が認められるようになり、2004年には銀行による証券販売が解禁された。
証券業と同様に保険商品に関しても2001年の保険業法の改正から少しずつ銀行窓口で販売が認められるようになった。銀行窓口で証券の販売ができるように法改正がされたことと、保険商品の販売が解禁されたこととの関係は良くわからないが、保険の銀行窓口販売は2007年に全面的に解禁され、銀行でも死亡保険や、がん保険や介護保険などの第3分野商品、自動車保険などの取り扱いが可能となっている。

2007年の保険業法改正後も、銀行による保険商品の販売について、保険業法施行規則により融資先企業従業員へ販売することが禁止されていた(いわゆる融資先販売規制)。融資先販売規制の中身としては、保険販売の禁止に加え、融資と保険販売担当者の分離や、融資審査期間中の保険販売の禁止などの規制がある。これはまさに銀行による優越的地位の利用による企業支配の防止を目的としていたが、生命保険会社などの営業基盤の保護という側面もあったのではないだろうか。政府の金融自由化政策の一環として銀行と証券会社、銀行と保険会社の垣根は年々低くなってきている。生保会社の株式会社化も後押しし、競争はますます激しくなる。

保険や投資信託などの金融商品の購入に関してワンストップサービス化(一つの窓口に行けばすべての商品の購入が可能となる)が進むことで購入者の利便性が上がることは確実だけれども、中小企業への保険の売り付けのような優越的地位の濫用事例に限らず、住宅ローンの融資審査中に銀行員から無関係の保険商品を勧められ、これを断ったら審査が通らないのでないかと考えて契約してしまうようなこともありうる(圧力募集)。融資の申し込み(追加融資)と保険の契約などの新たな抱き合わせ販売がはびこることも懸念される。
銀行は(個人法人問わず)顧客の資産状況をもっとも把握することのできる立場にあり、銀行が持つ顧客情報を利用して保険募集をすることも保険業法や同法施行規則禁止されているが、このような情報を用いて銀行が保険を募集するようになれば、保険会社にとって脅威となることは間違いない。

地震保険料控除の2500円という金額を見ながら、昨年も直下型地震がおきなかったことに感謝していた矢先、午後には大きな地震が起きた。事務所にあるオブジェと棚が倒れ、頂き物のポスターをいれた額がひどいことに。

幸い今日は、午前にほぼすべての仕事を終わらせておいたのでそれだけは良かった。地震保険の必要を強く感じた一日だった。生命保険や自動車保険は広告が盛んなのに、地震保険はあまり広告を見ることがない。人に聞いてみても、東京で大地震が起きた時は保険金なんてほとんど支払われないから入っても、、、みたいな話をされる。分かったような分からないような。あまり入って欲しくないのだろうか。
今度保険の勧誘に来た人に詳しく聞いてみたい。この先何があるかわかりませんし、まずは早く生命保険に入らなくてはですね。近くにある昭和信金から事業資金を借りて勧誘されるのを待つとしますか。

今日は母の誕生日なのですが、地震の影響で電話がつながりません。 東北方面の友人の無事、被害の復旧をお祈りします。

タツゾー

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