最後のご奉公は首都機能移転でお願いします

東北地方で起きた大地震のため東京も交通網が停止した。地震に脆い都市であることが露呈した。評論家が次々とテレヴィに出演し、日本における地震の脅威について説明している。

さて、今日の日経は8面(総合)より

石原氏が出馬表明  都知事選「国家破綻に危機感」

11日午後、都議会の最終日において石原慎太郎都知事は四選を目指して4月の都知事選に立候補することを表明した。出馬理由については国家破綻への危機感と強調し、「日本の心臓部、頭脳部である東京が混乱し破綻することは、国家の喪失につながりかねない。身命を賭して最後のご奉公をしたく決心した」と話したという。

都知事選への出馬について、石原氏は高齢による心身の衰えを理由に不出馬の意向を固めていたといわれていたが、自民党の強い説得を受けて出馬を決意したようだ。前言を翻しての出馬表明に、多選批判が出るのは必至だろう。まさに「嵐を呼ぶ男」。
個人的な意見としては、「(オイラはドラマー、)俺がやらなきゃ誰がやる」的な感じで出馬を決心したことは感心する。三期12年にわたり、手腕を発揮し強いリーダーシップをもって都政をまとめ上げ、歯に衣着せぬ発言の一つ一つに責任を持って行動した石原氏は、他に類を見ない政治家だと思う。
確かに長年にわたり首長として都政に携わっている者の選挙への立候補には立憲民主主義において若干の問題が生じる。すなわち、日常的行政活動が選挙運動となり有権者の支持が蓄積され、選挙の実質的な競争性が阻害されるという問題である。その意味では多選制限や多選に対する対立候補からの批判は、正当なものだ。かといって、現に禁止されていない立候補を止めることはできないし、選挙民が望む候補の立候補を批判したって仕方がない。多選しようとする現職首長に問題があるのであれば、リコールという手段も用意されているし、阿久根市の例のように、それは実際に機能もしている。

国政においてリーダーシップのある政治家が不在で、国政が混乱を極めているなか、石原氏が自らの12年の都政を振り返って「政治家としての欣快、男子の本懐であります」と発言したことは、彼がいかに突出した政治家で素晴らしい功績を残したかを示すものだと思う。最近の首相たちの去り際と言ったら、、、

石原氏は4年前、東京オリンピックの招致、築地市場の移転を掲げて出馬したが、その時も「東京に最後のご奉公をする」と語っていた。対立候補であったもと宮城県知事の浅野四郎氏をやぶって当選し、三期目が、最後の奉公のはずだったが、四選を果たせば、今度こそ「最後のご奉公」をすることになる。石原氏は11日の都議会で築地市場の豊洲への移転経費を盛り込んだ予算案を可決させた。石原氏の希望していたオリンピック招致はかなわなかったが、私は五輪招致には反対だったので、東京が落選したのは良かったと考えている。

2007年の都知事選には、忘れてはならない対立候補がいた。石原氏と親しい建築家で、「議会無視、側近政治、無意味な五輪招致など目に余る」と共生新党を立ち上げ都知事選に出馬表明した黒川紀章氏。彼は、五輪招致に反対し、東京からの首都機能の一部移転、地震に強い国際都市構想をマニフェストとして掲げていた。

来月の都知事選には、元タケシ軍団や発明家、居酒屋の社長など実にヴァラィエティ豊かな候補者が出馬するが、私としてはぜひ黒川氏にも出馬して欲しかった。地震に脆い東京都に対して、石原氏がするべき「最後のご奉公」は、首都機能の一部移転ではないだろうか。「過去への冒瀆」などといっても、背に腹はかえられない。国家破綻に危機感を抱いているのであれば、本腰を入れて取り組んでもよいのではないだろうか。
震災による帰宅困難者のニュースを見てそんな事を考えながら、私は亡き黒川氏のことを思い出している。

タツゾー

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